松江市東出雲町揖屋に位置し、「古事記」の中で、イザナキが先立たれた最愛の妻イザナミを慕って黄泉の国を
訪ねる、現世との境界であると伝えられています。
結界を示す2本の注連縄が張られ、「神蹟黄泉比良坂伊賦夜坂伝説地」と刻まれた石碑が建っています。

出雲には。2つの「黄泉の国」が在ります。一つは「古事記」に記されている「根の国」出雲国と伯伎国との境にある
比婆山、黄泉比良坂「出雲国の伊賦夜坂」のことで在るとあります。
他方、「出雲国風土記」を見ると、全く別の所に黄泉の国が想定されているように思えます。
島根半島西部、日本海に面した場所。具体的には、宇賀郷の条に、北の海辺に磯が有り、その西方に「窟戸」があると
言っています。窟戸すなわち洞窟のことです。入り口は高さと幅がそれぞれ六尺(約2㍍)あり、その中は穴になっている。
人が入ることは出来ず、奥行きがどれ程あるのかは、解らないと記されています。
また、この洞窟にはタブーがあり、地元の人は古くからこのあたりに行き着いた夢を見た人は必ず死ぬというのです。
黄泉坂とか黄泉穴とかと呼んでいるらしいです。何処にあるのか特定するのは難しいですが、一般的には、猪目洞窟のことを
指しているようです。
「古事記」と「出雲国風土記」とでは全く別の解釈が為されているのか?
大和の国から見た北西の方向つまり出雲そのものが黄泉の国となります。その入り口は伯耆との境であると考えられます。
つまり出雲地方東部これに対し、「出雲国風土記」の場合出雲の国の内部のこととして考えますので、北西の方角、西の端
現在で云う猪目辺りと考えても整合性はあると思います。

☆黄泉比良坂