能登の国残る大国主神の国土平定にまつわる伝承です。この周辺は後に朝鮮半島からの渡来人達が、お祀りしたと思われる韓神神社が多く見られます。朝鮮半島との密接な関係がうかがえますが、それよりも以前に進出して来た、出雲の勢力の痕跡が色濃く残っています。羽昨市にある能登国一の宮気多神社の平国祭(別名おいで祭り)があります。毎年3月の後半に行われるこの祭りは、羽昨市の気多神社から繰り出し、神輿と騎馬の大行列が5泊6日を掛けて七尾市の気多本宮との間を往復するという祭りで、神輿に乗るのは気多本宮の祭神、大国主神です。2市2郡300㌔の行程を、途中100ヶ所以上の神社と招待家に立ち寄りながら気多本宮まで行き、神事を行った上戻るというお祭りです。注目は、途中立ち寄る神社の中に宿那彦名神石神社があります。そこで1泊した後、当社の祭神である少彦名命を同行して気多本宮に向かう事です。まさしく出雲から来た神々の
お祭りです。

平国祭(きにむけさい)