その源流は、文化文政期の国学台頭とともに古事記・日本書記を原拠とする神話が加わり、演目も豊富で極めて多彩です。
往時、神の御心を和ませるという神職によっての神事でありましたが、明治初期からは土地の人々によって、民族芸能として演舞されるようになりました。
そのリズムは、石見人の気性をそのまま表し、他に類を見ない勇壮にして活発な八調子と呼ばれるテンポの早いもので、大太鼓、小太鼓、手拍子、笛を用いて
囃子で演じられます、見る人をして神話の世界に誘います。
また、石見神楽はその詞章に特徴があります。荘重で正雅な古典的で、里神楽には極めて稀だといわれております、その中に織り込まれた土の香りの高い方言的表現、
素朴な民謡的詩情とともに独特のものをつくりあげています。
また、現在では、段々その調子も早くなり、八調子から十六調子へ変わりつつあります。観ている人には早いテンポで魅了されます。 大阪万博を機に、海外公演も多く、
日本文化の交流に役立っている。そのスケールの大きさとダイナミックな動きで絶賛を得た「大蛇」を含め、演目は30種類にのぼり、
例祭への奉納はもとより、各種の祭事、祝事の場に 欠かすことのできないものとなっており、広く誇れる郷土芸能です。

 

 

 

 

石見神楽