出雲大社の祭事ではお供えされる食事は、燧臼と燧杵(ひきりうすとひきりぎね)で起こした神聖な火を使って作られています。この燧臼と燧杵は、
火の発祥の神社とも言われている松江市の熊野大社から頂く習わしになっています。この際、出雲大社の神主が熊野大社に出向いて、亀太夫神事という
大変ユニークな神事が執りおこなわれます。出雲大社の神主が大きな長餅を二枚奉納しようとしますが、熊野大社から亀太夫という人物が出てきて
餅が小さいなどと難癖を付けます。出雲大社の神主はひたすら平身低頭して堪え忍び、餅を受け取ってもらい、燧臼と燧杵を渡してもらいます。
火お越しの神事、燧臼と燧杵