上巻の始まりは、天と地が分離する頃です。
つまり、地球誕生の頃という事になります。
なぜ、その頃突然高天原に(天上界)に、天地を主宰するアメノミナカヌシ
万物の生産をつかさどる、タカミムスヒとカムムスヒの三柱が現れます。
(タカミムスヒは高天原系=皇室系、カムムスヒは葦原中国系=出雲系)

この三柱は独神(配偶者や系譜関係の無い単独の神)で、姿形は見えないそうです。
(神様を数える時の単位は「柱」で、ひい・ふう・みいと数えます。

国土がまで固まっていない状態の若々しい力の中から、生命力・成長力の男神であるウマシアシカビヒコチ‘
永遠性の神であるアメノトコタチが現れます。このに柱も、先の三柱同様姿形は見えません。

以上五柱の神は、天上界の神の中でも特別の存在だそうです。

この後、クニノトコタチとトヨクモノの二柱の独神が現れますが、やはり姿形は見えません。
独神が現れるのはここまでの時代です。

姿形は見えない独神」ですが、後に子供も登場します。
この辺りが神様らしいところです。

しかし、学問的に考えればおかしいということで、「古事記は歴史書でない」となるのでしょうか?

ちなみに、哲学者であり古代史に造詣が深い梅原猛氏は、「古事記は歴史書でない」と長年主張してこられましたが、2009年に「歴史書である」と考え方を変えたことを表明しています。

次に、男女一対の神が五組現れます。
その最後の組が、イザナギ(男)とイザナミ(女)です。
この二柱と五組の神を、神代七代と称すると特記しています。

(イザナギとイザナミ)              古事記では、イザナギとイザナミが日本の国土を作り、自然界を支配する神々と日本人の祖先となる神々を                         生んだとしています。イザナギとイザナミが、日本と日本人の原点という事になります。

二人は天上界から降りて国生み神生みをするのですが、その場所はオノゴロ島(淡路島の東の友が島)だとされています。

つまり、日本国土の誕生は、奈良・伊勢近くの海中からはじまったとしています。


天地の初め~すべての幕開け、舞台は宇宙~