東西50㍍に及ぶ白壁黒板塀の中央部、ベンガラ塗りの格子造りの玄関は日常の通用口で、東側には二つの御成門があります。屋根付きの門は殿様用で、駕籠で 来た藩主はこの門から庭に入り、書院の縁先で駕籠を降りて座敷に上がりました。 昭和57年島根国体のためにご来県された昭和天皇がお立ち寄りになったときは、この門の前でお車から降りて、徒歩でお入りになりました。 もう一つの冠木門は、明治40年(1907年)5月26日、皇太子嘉仁親王(後の大正天皇)がお越しになったときのの門で、お召しの馬車を乗り入れ 御便殿「飛雲閣」にお上がりになりました。門の内側に点々ととそびえる松は随行の東郷平八郎海軍大将のお手植えによるものです。

 

 

 

 

 

 

 

二つの御成門