この禊祓で多くの神が生まれました。
最後に左目を洗うと、アマテラス
右目を洗うと、ツクヨミ
鼻を洗うと、スサノオが生まれました。
この三柱を三貴子といいます。

イザナギは、三貴子の」誕生を喜び、アマテラスには「高天原」
ツクヨミには、「夜の世界」
スサノオには、「海原」を治めるように委任します。

アマテラスとツクヨミは命令を忠実に果たしますが、スサノオは青年になっても泣きわめくだけで、その悪影響があちこちに現れます。
イザナギが「命じられたことをしないで泣いているのは、なぜだ」と尋ねます。
スサノオは、」「母のいる根の堅州国に行きたいと」と答えます。
これを聞いたイザナギは、「この国から出て行け」と、スサノオを追放します。

この時のスサノオは、昨今問題となっている「引きこもり」状態だったようです。
これに対して父親であるイザナギがとった行動が「勘当」で、息子を突き放して自立させた訳です。
ところで、スサノオが行きたいと泣いた根の堅州国とはどこでしょう?

イザナギと青年スサノオのやり取りの舞台は、天上界と考えられます。
天上界で「根の国」と表現するのは、下界の中国でしょうか?それとも更に下の黄泉国でしょうか?

先に、イザナミは黄泉国の住人になっているとの説明がありました。
とすれば、スサノオが行きたがったのは、中国ではなく黄泉国です。
黄泉国へ行くには、出入り口である「黄泉比良坂」を通らないと行けません。
となると根の堅州国とは、揖屋から行ける場所ということになります。
これは、後に紹介をします鳥髪の地(船通山)へのスサノオの降臨と関係があるのかもしれません。






禊祓と三貴子